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どうもこんばんは六花です。ちょっとお久しぶりですねv
今回はさらに久々、ピダムの乱でのトンマン語りです。歌詞をトンピに置き換えたらドハマリしてしまいまして(´>∀<`)ゝ
雰囲気で書いてますんで、いつも以上に意味不ですww


えっ、りばさんにトラックバック送れない!?送信済みってなに!?




夜に凍えた風が、小さく炎を揺らしているのだろう。玉や翡翠、白磁を煌きながらも、稀に天井に光を灯しては遊んでいる。

トンマンは開いた目を閉じた。
いつもこの身を追い立てる深い闇も、消えない痛みも無駄だった。
わかりきっていたことだと、色を失くした唇が歪んだ。一時でも、あの男のことを考えずにはいられないのだ。
朽ちてくしかない身で、お前に何ができるのだろうか。

「恋をしているのかと、よく訊けたな……」

知らず、再び意味のない笑みが浮かんだ。
これが恋ならば、恋と呼ぶものだと知っていれば、もう同じことは言えないだろう。
こんなに身勝手でどこまでも他者を顧みず、己の欲を正当化し、たった一つのものを手に入れたいと願っている。けれども同時に、こんな想いに嫌悪感さえも抱くのだ。

失いたくない。
傍にいて欲しい。
あなたを呼べば、応えて欲しい。
いつものように、あの頃と、同じように……。

目蓋の裏を、あの花の色が掠めていった。
穏やかな風が花束を撫で、その花束を持つ両手が浮かぶ。青い空とあたたかな日差し。そうして鮮やかな色たちの向こうには、あの男が立っていた。

振り返った視線の先には、あの笑顔があった。
時にその目はトンマンを責め、鋭く冷えたものであっても、その奥に灯る熱を確かに感じていた。トンマンは自分に言い聞かせた。誰とでも同じく、あの男が望むものを。
けれどもどうしようもない夜には、あの笑みがたった一つの希望となっていた。有能な駒としてなのか、……それともひとりの男としてなのか、トンマン自身も境界を曖昧にしたままで。

トンマンは胸の奥であの男の名を呼んだ。それだけでは心許なくて、深く広がる闇に手を伸ばす。
(ここに居るのに。……私はここに居るのに、どうしてお前はいないんだ)
何かが解りかけているのだ。トンマンは応えのない虚空をその右手で掴み、睨みつけた。
あの手紙の真意もあの言葉の意味も、何を伝えたかったのか、何をわかって欲しかったのか、いまだからこそ真実に近づくことができるように思えた。

「……っ」

痛みが不意に襲い、トンマンは懸命に声を抑えた。痛みはすべて打ち壊そうとするかのように、強く強く女王の身体を苛む。
トンマンは何度も瞬きを繰り返した。いま見えているものを闇に奪われないように、闇に呑まれそうになる己を決して見失わないようにと。

「……だから、それまで待っていろ、ピダム……っ!」

目蓋を閉じるのはまだ早い。
きっとその後にならば、夢を見ることくらいは許されるだろうから。



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